ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯個人第3戦は27日、フィンランド・ルカ(ヒルサイズ=HS142メートル)で行われ、小林陵侑(25=土屋ホーム)が合計324・5点で今季初優勝を果たした。複合男子の荻原健司、渡部暁斗の通算19勝を抜き、スキー日本男子歴代最多の20勝目を挙げた。1回目138・5メートルで2位。2回目はヒルサイズ越えの最長不倒143メートルで逆転した。

18年11月の初優勝と同じ会場で記録を達成した。18-19年は一気に13勝を重ね日本男子ジャンプ界悲願のW杯個人総合制覇を成し遂げた。4季連続で表彰台の中央に立ち、世界のトップ選手へ成長。昨季は「師匠」と尊敬する葛西紀明の17勝を上回り、ジャンプ男子の歴代最多をマークしていた。

開幕戦で2位発進した22年北京五輪シーズン。W杯開幕前の国内3連戦でも全勝し「すごくジャンプの内容がいい。飛んでいても楽しい」と充実した表情を浮かべていた。2度目の五輪で初の金メダル獲得へ、自信を高めている。

◆日本のスキーW杯勝利数 小林陵侑の20勝は男子初。デビューから6シーズンでの達成だった。複合男子の荻原健司は96年2月、渡部暁斗は21年1月に19勝目を挙げており、並んでいた。女子では高梨沙羅が男女歴代最多60勝をマークしている。