日本初開催のアクションスポーツの「祭典」が3日間で約4万人の観客を集めた。平日だった初日は「のべ8000人」だったが、2日目は同1万5000人、最終日の24日は雨予報にもかかわらず1万7000人。主催者発表とはいえ、確かに多くのファンがスタジアムに入っていた。

国内大会の観客はわずか、東京五輪も無観客だったから、観客制限もない今大会は選手たちに好評だった。スケートボード女子ストリートのエース、西村碧莉は「予想よりも多かった」と喜び、男子パークで4位に入った永原悠路も「観客の多さにびっくりした」と声援に感謝していた。

最終日は雨予報だったため、開始時間を早めて対応。プロ野球の試合も詰まっているため延期はできず、男子ストリートは途中打ち切りとなったが何とか消化。大会組織委員会の河野真二委員長も「大会が成立してよかった」と振り返った。

大会は複数年契約で、来年以降の実施へホストの千葉市と準備を進めるという。入場料設定、荒天への対応など課題がないわけではないが、新型コロナ禍でこれだけの選手を集め、無事に大会を終えたのは大変なこと。日本初の「お試し」に関係者も手ごたえを感じていたようだった。

東京五輪の追い風に乗って、五輪組の活躍で盛り上がった大会。もっとも、Xゲーム自体は五輪とは関係がなく、ルールも違う。選手の声も「五輪より大きい」「五輪と同じ」「五輪の次」と分かれた。米国のテレビコンテンツであるXゲームが日本にどうなじみ、受け入れられるか。それを決めるのは「初開催」の話題性がうすれる来年以降になる。【荻島弘一】