「水泳の日」2022~TOKYO~が14日、東京辰巳国際水泳場で行われ、リオ五輪アーティスティックスイミング(AS)チーム銅メダルの箱山愛香さん(31)が、AS体験会の進行役を務めた。初登場とは思えないメリハリのある話術でASの基本と魅力を伝えた。今夏のブダペスト世界選手権でフリーコンビネーション(FC)銀メダルなどを獲得した吉田理恵(22)鈴木ひかり(19)は、エキシビション演技を披露して会場を沸かせた。

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半年ほど前に小谷実可子さん(55)から声がかかったという箱山さん。小学校低学年女子から中年男性までの22人を生徒に、ASならではの泳ぎ方などを指導した。

AS初体験の参加者を相手にした箱山さん。「初めてやることは不安なものですが、前向きに楽しんでやってくれて、すごく良い時間が過ごせました」と指導を終え、晴れやかな笑顔を見せた。

現在は3歳の息子と2歳の娘を育てる主婦のかたわら、「エキシビションやイベントのお話をもらった時だけ仕事している」。筋肉が落ちて、体重は現役当時から3、4キロ減ったが、すらりとしたスタイルは変わらず、この日もはつらつと仕事をこなした。

そして、今夏のブダペスト世界選手権でメダルに輝いたASの後輩たちに向け、「これから波に乗って、進化していってほしい」と、23年福岡世界選手権、24年パリ五輪でのメダル獲得を期待した。

吉田と鈴木は世界選手権のFC演技をデュエットにアレンジし、ダイナミックに泳いだ。2018年福井国体では東京代表としてデュエット3位になっているペア。息のあったところを見せた。ブダペストでは課題が見つかった。鈴木は「改善して福岡ではもっと頑張る」と成長を誓った。

なお、この日のイベントでは、競泳のクリニックやニチレイチャレンジ泳力検定会(日刊スポーツ新聞社協力)も行われ、参加者と保護者らが生涯楽しめる水泳の魅力を満喫した。