22年度「上月スポーツ選手支援事業」認定式と21、22年度の「上月スポーツ賞」表彰式が5日、都内ホテルで行われ、フィギュアスケートからは女子の坂本花織(22=シスメックス)らが出席した。

今年2月の北京オリンピック(五輪)で個人、団体とも銅メダル。3月の世界選手権では初優勝し「ご支援のおかげでスケートに打ち込めている。ここ数年お世話になり、それに合わせて徐々に成績も上がってきたので感謝の気持ちでいっぱいです」と受賞に笑顔を見せた。

今季初戦の予定だった8月のげんさんサマー杯(滋賀)は当日に棄権。「体調不良とかでなくてスケートの調子が悪かった。人前でお見せできるレベルじゃなかったので、初めて、元気なのに試合を棄権してしまいました」と説明。「ただただ練習不足で、調子が落ち過ぎなくらい落ちてしまい、上げるのが大変だったんですけど、当時よりはだいぶ良くなりました」と復調を口にした。

来週16日から始まるロンバルディア杯(イタリア)が今季初戦となる。現在はショートプログラム(SP)とフリーの曲かけ練習を繰り返しており「だんだんSPはノーミスでいけるようになってきたかな。もう少し成功率を上げたい。フリーは、まだ後半が持たない。4分間の中で息を整える位置を、毎年プログラムを通しながら探っているんですけど、まだつかみ切れていない」と現状も紹介した。

一方で気持ちは高まってきた。「1カ月くらい出遅れてしまったんですけど、もうすぐ初戦。しっかり練習して、いいスタートを切れたら」。今季の目標には「4年後の五輪に向けた第1歩。新たな4年間は自分のために戦っていけたら。あとは世界選手権が日本で開催されるので、ぜひ出たい。そこで思い切った自分の演技ができたら」と口ぶりは元気そのものだった。

同じく受賞していた男子の北京五輪銀メダリスト鍵山優真(19=オリエンタルバイオ/中京大)は欠席した。【木下淳】