女子で京都・広野中2年の島田麻央(14)が2連覇を飾った。ショートプログラム(SP)に続いてフリーもトップの126・51点を記録し、合計197・06点。日本女子最年少優勝が懸かる来月1日開幕の世界ジュニア選手権(カナダ・カルガリー)へ、課題と収穫を得た。同選手権代表で千葉・南行徳中2年の中井亜美(14)は3位。男子は愛知・城山中2年の田内誠悟(14)が、合計190・04点で初優勝を果たした。

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ちょうど四半世紀前、長野五輪が開幕した地で島田が貫禄を示した。会場は当時アイスホッケーを行ったビッグハット。五輪マークを横目に2年連続日本一をつかみ「五輪という夢の舞台を目指して、毎日頑張っている。貴重な経験だと思います」と生まれる前の祭典と自らの演技を重ねた。

真っ先に浮かんだのは反省だった。冒頭のトリプルアクセル(3回転半)は決めたが、続く4回転トーループで転倒。目標だった大技2本成功はならず、演技後半のサルコー-トーループの連続3回転も「全体的に少しスピードがなかった」と転倒した。貪欲な14歳は反省点を並べたが「最近の試合でアクセルを決められていなかった。そこは良かった」と収穫もあった。

次の大舞台はジュニア世界一決定戦となる。昨年12月のジュニアグランプリ(GP)ファイナルを制した島田が14歳4カ月で優勝すれば、日本女子で浅田真央(14歳5カ月)を上回る最年少記録。周囲の期待は高まるが「初めての大会で『挑戦する』というふうに思っています。世界ジュニアこそ(3回転半と4回転)2本成功することが一番の目標です」と言い切った。世界の頂は全力を出し切った先に見える。【松本航】

◆女子最終順位

<1>島田麻央(京都・広野中2年)197・06点

<2>櫛田育良(京都・宇治中3年)185・68点

<3>中井亜美(千葉・南行徳中2年)184・31点

<4>柴山歩(京都・立命館宇治中3年)182・03点

<5>和田薫子(愛知・前津中1年)174・63点