パリオリンピック(五輪)予選ワールドカップ(W杯)バレーで2大会連続の五輪出場権獲得を目指す男子日本代表(世界ランキング5位)は、「魔の第3セット(S)」克服へチームの立て直しを図る。2日、ウエートトレーニングやボール練習などを実施。今日3日に行われる、アフリカ選手権3連覇の経験もあるチュニジア(同19位)との対戦に備えた。
7月のネーションズリーグで銅メダルを獲得し、追う立場から追われる立場になった日本。この2戦は局面での受け身の姿勢が命取りになった。辛勝した初戦のフィンランド(同29位)戦、フルセットで失ったエジプト(同18位)戦ともに、2S連取の完勝ムードが3S目以降に一転した。高橋藍が「気持ちの強さに押された」と振り返るように、失うもののない下位国の勢いにのまれた。
サーブの数字にも表れている。フィンランド戦は、第2Sまでのエース9本ミス4本に対し、3S目以降でミスが激増。エース5本に対しミス12本と精彩を欠いた。続くエジプト戦も修正できず、2S目までのエース6本ミス8本に対し、3S目以降はそれぞれ2本9本と苦しんだ。大会前、石川が話した「相手にかかわらず自分たちから仕掛けて攻め抜く」という姿勢。パリへ向け、今こそ原点へ立ち返る必要がある。【勝部晃多】
◆W杯バレー順位決定方法 (1)勝敗(2)勝ち点(3)セット率(4)ポイント率の順で決定。勝ち点の獲得条件は【3-0または3-1で勝ち】=3点、【3-2で勝ち】=2点、【2-3で負け】=1点、【1-3または0-3で負け】=0点。