【重慶(中国)12日=松本航】フィギュアスケート男子で今季初戦のグランプリ(GP)シリーズ第4戦中国杯を2位で終えた宇野昌磨(25=トヨタ自動車)が、現在の思いを明かした。
11日のフリーから一夜明け、エキシビション前に会場の重慶華西文化スポーツセンターで取材に応じた。
今大会はショートプログラム(SP)で首位発進。フリーを終えて、合計279・98点とした。第3戦フランス杯に続いて合計298・38点のアダム・シャオイムファ(フランス)が優勝し、宇野は「今回はアダムくんが優勝して喜んでいる姿を見ると『すごくうれしいな』と思いました。自分の周りが(自身の結果で)喜んでくれる分には、すごくうれしいですけれど、それぐらい自分自身が結果に対する気持ちとか、競技に対する闘争心とかが、今は本当に薄い。『みんな優勝してほしいな』という気持ちでした」と明かした。
昨季の世界選手権で2連覇を飾ってからは、表現者としての理想を追う道にかじを切った。結果へのこだわりは弱まっているが、スケーティングの姿勢など、日々の練習での探求心は衰えない。だからこそ「試合のために練習を頑張っていたものが、練習のために試合をするというか…。『あまり試合に、楽しさを求めなくてもいいのかな』と思いました」と、新たな境地に足を踏み入れている。
次戦は第6戦NHK杯(24~26日、大阪)。2連覇が懸かるファイナル(12月、北京)進出への大一番となるが、モチベーションは他の部分にありそうだ。
「ショート(SP)、フリーともにジャンプ以外を頑張ろうとした姿勢というのは、今回(自己)評価したい部分ではあります。演技を見たんですけれど、ショートの方が良かった。フリーはもっと魅せられた。強弱も、スピード感も。ただ(表現にこだわってSP、フリー)どちらもやろうとした姿勢は、ここ最近で久々の感覚です。プログラム自体が良くなっていく確信に変わった試合でした」
競技会で得た「確信」を練習での成長につなげる。


