日本ラグビー協会は31日、五輪3大会連続出場となった男女7人制日本代表の28年ロサンゼルス五輪に向けた強化プランを示した。
岩渕健輔専務理事(48)らがオンラインで取材対応。パリ五輪では男子が5戦全敗で最下位の12位、女子は2連敗からの3連勝で過去最高9位となった。同専務理事は「男女とも結果は当然満足いくものではなかったが、女子は前向きな点も多かったのが事実。セブンズは五輪で男女ともにメダルを目指していく。一切変わりない」とぶれることなく目標を継続していく。
男子は22年から率いたサイモン・エイモー・ヘッドコーチ(HC)が退任し、9月から男女米国代表などの指導歴を持つイングランド出身のフィル・グリーニング新HC(48)が指揮する。男女のチームディレクターは梅田紘一氏(37)が担う。
強化の3本柱はパリ五輪組の継続的な強化、アカデミーや国内大会からの人材発掘、15人制代表や所属との連携。梅田氏は「セブンズのプログラムは本当に素晴らしい。(国際大会転戦で)海外でプレーし(環境が)整っていないところで、どうコンディションを上げるのか。アスリートにとっていい時間で、世界での見聞、世界観を広げることにもつながる。ボールを持つ回数、タックル回数など、リーグワンのWTBに比べても多い。スピード、ハイボール(での攻防)など(15人制の必要な技術と)セブンズのニーズがマッチする感覚がある」とし、エディー・ジョーンズHCが率いる15人制代表との連携も密にしていく考えという。
女子はパリ五輪後、16年リオデジャネイロ五輪代表の兼松由香HC(42)の就任が発表された。梅田氏は21年東京五輪後の世界最高峰ワールドシリーズ(WS)復帰などを踏まえて「五輪で敗戦した試合は実力以上の失点を喫した。一気にジャンプアップとはいかないが、WSを戦いながら自信や対応力をつけていきたい。兼松HCとなり、今までのスタイルを引き継ぎながらブラッシュアップする。(WSから)ベスト4の壁を破って、ロスでのメダル獲得を目指したい」と力を込めた。
日本協会の責任者は、かつてクボタ(現クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)や同志社大で監督を務めた山神孝志氏(57)が担い、事業遂行責任者CROラグビー担当として束ねていく。
山神氏は、低迷する男子に関して自身がクボタで勤めてきた経験などを踏まえ「(7人制と15人制を)両立させていく課題と、スペシャルに競技に特化していく選手を作る課題。世界的にも、ここはみんな困っている(頭を悩ませている)だろうと思う。日本は企業が支えている。ベストなものを模索していく。15人制の日本代表に呼ぶことでも(所属に)ご協力をいただいている。本音で対話したい。企業(の立場)からすると悩ましい問題もあるが、五輪、W杯というのが、いかに名誉、価値があるものかは対話をしながら、理解を深めることに尽きると思う」と言葉を紡いだ。難題に向き合いながら、4年後の五輪へ歩を進める。【松本航】


