ラグビー「リーグワン」1部のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(東京ベイ)SO岸岡智樹(27)が、今オフも精力的に活動している。
「地域格差の是正」を目標に掲げて21年に始めた移動型ラグビー教室は、5年目で47都道府県に到達見込み。並行して6月からは東京と大阪で「ジュニア世代に向けた平日放課後のラグビー活動時間の確保」を目的に、週1回のラグビーアカデミーを開始させた。
6月25日、都内。ラグビーアカデミーの練習中に、岸岡が子どもたちへ清涼飲料水を手渡した。「リポビタンアイススラリーSports」は、活動を支援する大正製薬の提供。かねて実施してきたラグビー教室では、参加者の保護者向けアンケートで熱中症の危険性を感じる人が92・6%に上った。週末は地域のラグビースクールでプレーするアカデミー参加者を念頭に、国内最高峰リーグで活躍する27歳は「僕も今は自分で(体調の変化に)気づけますが、小中学生だと練習を抜けるタイミングも分からない。チームに戻っても『練習を抜けてもいいんだよ』ということにつなげられる」と気を配っている。
大正製薬は「参加者の安全を最優先に考える岸岡選手の想いと当社の方針が一致し、本取り組みの実施に至りました」とし、凍らせ、水分中に分散した微細な氷をそのまま飲める飲料水を提供。同社は01年にラグビー日本代表のオフィシャルスポンサーとなり、25年目を迎えた。岸岡も人の縁で大正製薬とめぐり合っており「ラグビーをサポートしてくださっている企業の信用があり、安心材料にもなります」と現場での感覚を明かした。自身のキャリアを踏まえて「子どものころに『冷たいものを飲むのはダメ』と教わったこともありましたが、今は冷たいもので(深部体温を)下げる。(サポートは)うれしい限りです」と感謝した。
自身は新たにアカデミーという形で、移動式ラグビー教室では実現が難しかった継続的指導に挑戦しており「2019年のラグビーW杯日本大会から6年。それをきっかけに始めた子たちに、ラグビーを継続する理由を探してもらいたい」と意気込んだ。リーグワンのシーズンは12月~6月のため、オフシーズンは夏場。大きな障壁となる熱中症の対策を念頭に「地域格差の是正」と向き合う活動を続けていく。【松本航】


