<高校ラグビー:東福岡20-12伏見工>◇準々決勝◇3日◇花園

 東福岡(福岡)が2連覇へ1歩前進した。一時は3点差に迫った伏見工(京都)を突き放し5年連続4強進出。「伏見工は花園で見えない力を発揮する。それに打ち勝ったので、その自信を次につなげたい」。3年前の決勝では終盤に伏見工の激しい攻撃を受けた。その記憶が残る谷崎重幸監督(52)はホッと笑顔を浮かべた。

 チームを勝利に導いたのは「スーパー高校生」布巻だ。この日は正位置のCTBではなく、花園では2年ぶりとなるSOでスタメン出場。相手がトライを決めて盛り上がる追い上げムードを、布巻がかき消した。3点差で迎えた後半開始直後の2分、左中間の布巻が絶妙なキックパスで左サイドのWTB藤崎へボールを送りトライへつながった。

 さらに再び3点差に追い上げられた後半24分。ゴール直前のラックからSH後藤のパスを受けた布巻がそのまま前へ突破してダメ押しトライ。「布巻はよくやってくれました。ズバリSO起用が当たりましたね」。ディフェンス強化のために布巻をあえてSOに置いた。激しいタックルと、視野の広いプレーで攻守で引っ張った布巻に谷崎監督から賛辞の言葉も飛び出した。

 「同学年では相手にならない」と谷崎監督も認める超高校級の逸材は昨年5月から4カ月間のニュージーランド留学でさらにたくましくなった。本場でもまれて「自分の力が全然通用しないことがわかった」と帰国後は練習にもさらに取り組むようになった。帰国後の9月には「上海トーナメント」で高校生としては史上初めて7人制日本代表入りし試合にも出場。トライも決めた。連覇まであと2勝だ。「みんなで試合をやれるのは残り2試合なので笑顔で終われるようしたい」と布巻。史上8校目の連覇でその名を花園に刻み込む。【前田泰子】