ラグビーW杯フランス大会が9月8日(日本時間9日未明)、開催国フランス(世界ランク3位)と最多タイ3度優勝のニュージーランド(同4位)の大一番で開幕、1カ月にわたって行われる1次リーグの展望をお届けします。
1次リーグ展望
プールA
ニュージーランドが1位突破の筆頭。2大会ぶり最多4度目の優勝を狙う「オールブラックス」は、過去の1次リーグ無敗。15年の優勝を知る主将FLサム・ケーン、SHアーロン・スミスなど経験豊富なメンバーが支える。今年の南半球4カ国対抗戦では南アフリカ、オーストラリア、アルゼンチンを相手に全勝優勝するなど、実力は疑いの余地がない。対抗は開催国フランス。21年年間最優秀選手の主将SHアントワーヌ・デュポンを中心にタレントがそろい、地元の応援も追い風。両国が顔を合わせる開幕戦は大一番。
プールB
死の組。世界ランク1位のアイルランド、前回大会王者で同2位の南アフリカ、さらに過去ベスト4の経験を持つ同5位のスコットランドまでもが同組となった。トンガは同15位ながら、フィジカルにたけ、こちらも侮れない。その中で頭1つ抜けているのは南ア。8月のテストマッチでは、ニュージーランドに35-7で快勝。主将のシヤ・コリシ、リーグワンでもなじみのSHファフ・デクラークなどのタレントがそろい、総合力の高さが光る。順当に進めば、アイルランドがここに続く形になりそうだ。
プールC
力が拮抗(きっこう)したグループ。注目は世界ランク7位のフィジー。7人制ではリオ、東京と五輪連覇。自由な発想の「フィジアン・マジック」を軸に、近年はセットプレーなども強化してきた。ただ、23歳の司令塔ケイレブ・マンツが練習中に負傷。穴を埋められるかが鍵になる。過去の実績ではW杯優勝経験を持つ同9位オーストラリア。かつて日本を率いたエディー・ジョーンズ氏が今年からヘッドコーチに就任。ここまで未勝利も策士の手腕は目が離せない。強豪ウェールズ、スクラムの強いジョージアも侮れない。
プールD
世界ランク8位で前回準優勝のイングランドは、日本代表戦まで出場停止処分を受けている主将ファレル不在がどう響くか。同6位のアルゼンチンは近年、オーストラリア、ニュージーランド代表を敵地で破るなど、その力は本物。この2カ国が有力で、同14位の日本が追いかける立場となる。W杯初出場の同22位チリは未知数。同12位のサモアは前回大会のオーストラリア代表SOリアリーファノ、元ニュージーランド代表でW杯優勝経験を持つFWファウムイナがメンバー入りするなど、不気味な存在だ。
そして世界に挑む日本代表メンバー33人は以下の通り。※キャッチフレーズは帝京大出身、ラグビー芸人しんやさんによるもの。