大相撲の元大関大麒麟で元押尾川親方の堤隆能(つつみ・たかよし)氏が4日、死去した。日本相撲協会関係者によると、膵臓(すいぞう)がんのため東京都内で亡くなった。68歳。佐賀市出身。葬儀・告別式は近親者による密葬で済ませるという。

 58年夏場所に二所ノ関部屋から初土俵。柔らかい体を生かし、つり、うっちゃりを得意とした。兄弟子の横綱大鵬から「天才」と言われる取り口で、3賞受賞は9回。大関昇進は70年秋場所後で25場所在位した。優勝経験はなく、74年九州場所で現役を引退した。

 75年9月には、師匠の二所ノ関親方(元大関佐賀ノ花)没後の跡目を相続できず、小結青葉城、前頭天龍らを連れて部屋を飛び出し、独立を訴えて騒動になった。その後正式に分家を許され、同年10月末に独立し、押尾川部屋を創設した。

 師匠としては、関脇益荒雄(現阿武松親方)らを育てた。04年には相撲協会理事に就任し、審判部長を約2年間務めた。定年退職1年前の06年6月に64歳で同協会を退職。大の読書家で頭脳明晰(めいせき)、角界屈指の知性派としても知られた。