【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)26日(日本時間27日)=前田祐輔】早大・斎藤佑樹投手(3年=早実)が、初めてメジャー球場のマウンドに立った。昨年のWBC決勝の舞台になったドジャースタジアムで練習を行い、約40球の投球を行った。「いつか、ここでプレーする日が来たらいい」と、夢の大リーグ入りへの思いが加速した。

 西海岸の太陽を浴び、自然と右腕に力が入る。観客が誰もいない球場に、乾いたミット音を響かせた。「初めて甲子園で投げたような気持ち。あれからいろいろな球場に行ったけど、やっぱりメジャーの球場は全然違う」とかみしめた。

 今回の練習はドジャースのエーシー興梠アジア担当取締役がコーディネートし、行程の手配とともに、スカウト部の担当者と練習を見守った。同氏は昨年、西武雄星との交渉に同席した人物で、斎藤にとっては御前投球の意味合いがあった。「マウンドの傾斜も後ろの観客席も、すべてが投げやすかった」と、猛烈アピールした。

 練習後はマイカメラで球場を撮影するなど終始ご機嫌。ドジャースの印象は「野茂さん」と、パイオニアの名前を即答した。野茂氏が海を渡った95年、7歳だった斎藤は「小学生の時からの夢」を追い続ける。