甲子園で44年ぶりに「阪神vs南海」がよみがえる。交流戦を7勝5敗で折り返した阪神はきょう6日から、甲子園でソフトバンクとの2連戦に臨む。ソフトバンクは6日限定で南海の復刻版ユニホームを着用。「阪神vs南海」はオープン戦以外では、1964年(昭和39年)10月10日の日本シリーズ第7戦以来となる。阪神の先発予想は岩田稔投手(24)。44年前は関大の大先輩で、大エースの村山実投手(故人)が打たれて悲願の日本一を逃した。往年のファンには、たまらない一戦だ。

 当時を知るファンは、懐かしさがこみ上げるはずだ。ソフトバンクホークスは「きょう6日限定」で、南海ホークスにタイムスリップする。復刻版ユニホームを着用して甲子園に登場。「阪神vs南海」は、最終戦まで激闘を繰り広げた64年の日本シリーズ以来、実に44年ぶりの復活となる。交流戦ならではの楽しみ。そして関西のファンにとっては、たまらない一戦だ。

 44年前。阪神は村山、バッキーが投手陣の柱を担い“牛若丸”吉田が、グラウンドを華麗に舞った。悲願の日本一をかけた相手が南海。阪神は3勝2敗と王手をかけて甲子園に戻ってきた。しかし逆王手をかけられ、運命の第7戦を迎えた。すべてをたくされて先発した村山が3回0/3を3失点。南海スタンカの2試合連続完封で、悲願は夢と散った…。

 44年前を知る現役選手はいない。29歳の能見は「(南海の)イメージはあるけど、記憶はないですね」と話す。しかし、魂は受け継がれる。先発予想の岩田は、村山以来となる阪神に入団した関大出身の投手だ。「南海」への思い入れこそないが、大事な試合への意気込みは強い。投げ合う相手が関西学生リーグで競った、1学年下の近大のエースだった大隣というのも気持ちを駆り立てる。

 岩田

 ただ大隣だけじゃなくて、対ソフトバンクという気持ちで投げていきます。自分のピッチングを思い切りするだけです。

 大学時代の05年4月9日。スカイマークスタジアムで大隣と延長11回まで投げ合った。自ら追撃のタイムリーを放ち、191球を投げ抜いて、17三振を奪う熱投を見せた。初めて150キロをマークしたマウンドだった。サヨナラ勝利を収め、1学年下のサウスポーに堂々と投げ勝っている。

 過去は今につながっている。3年たち、岩田は1軍で5勝2敗。開幕から先発ローテーションを守ってきたスタイルは崩さない。5月29日の横浜戦で本塁打を放った打者・大隣にも、真っ向勝負を挑む。

 岩田

 1人の打者として丁寧に投げることだけを考えている。自分に与えられた仕事をちゃんとできるようにしたいですね。

 タイガースとホークスの今と未来を背負う若き左腕の投げ合い。44年ぶりの“再戦”には、多くの楽しみが詰まっている。