<阪神5-2ソフトバンク>◇6日◇甲子園

 阪神新井の通算201号が、試合を振り出しに戻した。1点を追う5回1死。ソフトバンク大隣の低め変化球をとらえた。打球は甲子園の夜空に舞い上がり、バックスクリーン左に吸い込まれる7号同点ソロ。“南海”に傾いていた流れを一撃で阪神に引き込んだ。

 新井

 いいホームランになりました。走者もいなかったし、1点差でしたから。狙ったという訳じゃないけど、とにかく強く振っていこうと思っていました。

 「いきのいいピッチャーというイメージがある」と大隣を評価する。前回対戦(5月23日、ヤフー)では3打数2安打。この日もそれまでの2打席は、右飛に倒れていた。2打席目の後、広沢打撃コーチが言った。「いいスイングが出来ているから、何も変えなくていいよ」。右飛もしっかりとらえた打球だった。広沢コーチの言葉に自信を膨らませ、フルスイングした。「あの言葉で楽に次の打席を迎えられました」と感謝した。

 交流戦前半は、6カード中、初戦に勝ったのは1試合だけ。前日には「次こそしっかり取りたい」と先手必勝を誓っていた。その思いを試合の随所で押し出した。3回には鳥谷の一塁への悪送球に瞬時に反応。ジャンピングキャッチし、体を宙に浮かせたまま、一塁に激走してくる本多にタッチし、アウトを取った。6回には、暴投で2死二、三塁のピンチを招いた岩田の元に歩み寄り、励ました。そして8回には先頭で、鮮やかな勝ち越し劇のきっかけとなる四球を選んだ。あらゆるプレーが「先手必勝」に連動した。

 新井

 (試合前の)ミーティングでも初戦を取ろうと言ってたから勝てて良かった。きょうの勝ちを明日につなげたいですね。

 新井が本塁打を放った試合は今季6勝1敗。チームは44年ぶりに“南海”への雪辱を果たした。今年新加入の新井も、その歴史的な1勝に大きく貢献した。【福岡吉央】