<ソフトバンク2-0巨人>◇9日◇福岡ヤフードーム

 巨人坂本勇人内野手(22)のスタートの素晴らしさが、小笠原道大内野手(37)の遅れを際立たせた。6回2死一、二塁。1ボールからの2球目に、二塁走者の坂本が三盗を試みる。ホールトンのクイックは1秒30を超え、速くない。坂本は完全に「盗み」、好スタートを切った。一塁走者は小笠原。坂本から遅れてスタートを切る。捕手の細川は「まさか小笠原さんが走るとは」と驚きつつ、三塁ではなく二塁へ送球して盗塁阻止し、3アウトに。打者ラミレスだけに、痛い攻撃終了だった。

 試合後の原辰徳監督(52)は、語尾を濁さずにはいられない。「一塁走者が、準備をしっかりできていたかどうかですね。戦略的なことは言いたくないけど、あそこの場面で、ダブルスチールというサインが出るということは…。やはりかなりの計算の中で勇人は走っている訳だからね。つられて走られたっていうことでは、そっちの方が問題」。直接的な個人攻撃はない。それでも、重盗のサインでなかったことは明らか。小笠原は「作戦上のことなので、コメントできない」と話すだけだったが、重盗では捕手は三塁に投げるケースが多く、先の塁を目指す意味で追随したのが裏目に出た。

 ミスは他にもあった。1回無死一塁で藤村は初球バント失敗、2球目バスターを三塁側にファウル、3球目を遊直。前日も犠打を失敗しており、2番として手痛いミス。また、ラミレスは1回、阿部は7回に併殺打。主軸に好機は巡っても得点に至らない。4連敗で借金は今季ワーストの4に膨れた。対ソフトバンクは4戦全敗だ。原監督は「1つ苦言的な部分を言うならば、凡打の内容、アウトの成り方、その部分が決して高くはない」と嘆いた。【金子航】