<ソフトバンク12-0阪神>◇3日◇ヤフオクドーム

 親会社が目指す「つながりやすさNO・1」がここにある。ソフトバンクが今季21度目の2桁安打、6度目の2桁得点で圧勝した。秋山幸二監督(51)は「ん?

 何もないだろ」と語る必要がないと言わんばかり。それでも「相手のミスからだな。ワンチャンスを大量得点にできている。つながりが良くなってるんじゃないか」と集中力の高さを挙げた。

 4回。スタンリッジの失策が絡んだ無死満塁、4者連続タイムリーで6点を先制した。5回はパ・リーグタイ記録の4連続二塁打で4点と気の緩みはなく、6回に内川の2ランでとどめを刺した。本拠地4連戦で10、10、3、12得点。球団は、お立ち台に上げるヒーローの人選にうれしい悲鳴。この日は先制打を含む2安打2打点の長谷川だった。

 交流戦打率4割1分5厘と絶好調な男は「もっともっと打てる打者になりたい」と貪欲だ。ヘッドを投手側に傾け、動かしながら構え、弓のように引いて打ち出す。「投手の球種だけ頭に入れ、間合いだけで勝負できている」。間合い重視の「動」から「動」のフォームは偶然にも阪神の伝説の打者にヒントがある。

 「フォームに動きをつけたかった。昔の人はそういう人が多かったので。阪神の岡田さんは右と左の違いはあるけど、使い方が似ている」。甲子園のバックスクリーン3連発を仕上げた岡田氏の現役時代の動画をチェックし、自分の打撃に落とし込んで完成させた。それが巡り巡って、この日のめった打ちとなった。

 さらに長谷川は交流戦で定着した5番で打率3割9分1厘、12打点を挙げる。「ヒット1本の感じは同じでも得られるものは大きい」と喜びを感じている。前には内川、松田、後ろにはラヘア、柳田。主軸に座ったヒットメーカーが、交流戦12球団トップのチーム打率2割8分7厘を支えている。【押谷謙爾】