ダダーン!

 呉昇桓アウトー!

 ものまね王が“笑いの刺客”になる。阪神今成亮太捕手(26)が11日、新井貴浩内野手(36)と大津市の琵琶湖グランドホテル・京近江で「トークショー日帰りツアー」(阪急交通社主催)に参加。虎の「ものまね王」今成が、ポーカーフェースで“石仏”の異名を取る新守護神の呉昇桓(オ・スンファン)投手(31=韓国サムスン)を笑わせ、チームに溶け込ます。

 絶対に笑わない?

 鉄仮面を今成が打ち破る。新守護神の笑顔を引き出すために、爆笑ものまね習得に意欲を見せた。この日のイベントでも本人がいる前で、新井の打撃ものまねを披露。虎党でいっぱいになった会場を、どっと沸かせた。

 「(呉昇桓の)映像は見たことないんですよね。ピッチャーは難しいんですよね。リサーチします。頑張ります」

 呉昇桓は4日にソウルで行われた会見でも「笑って!」というカメラマンのリクエストに、ニコリともしなかった。「マウンドで笑うことは一生ないと考えていて、それが表情に出ていたのかもしれない。表情をわざと変えようとかはない」と話した。そんな強敵“石仏”をあの手この手で崩し、コミュニケーションを深めるのが狙いだ。

 「うまくなりたいからいろんな選手の動きや特徴を観察して、自分でも試してきた」と、持ち前の観察眼で身につけたものまねのレパートリーはまだまだある。ファン感謝デーでは西岡、新井良、上本らの特徴をとらえた形態模写で拍手喝采。「ものまね王」の異名は定着しつつある。「僕、お笑い担当になってません?

 これで見納めです!」と弁解していたが、笑顔はお互いの距離をグッと縮める武器。大きな期待を背負って日本に乗り込んでくる新ストッパーの重圧を和らげ、チームになじんでもらうためなら、キャラを封印するつもりはない。

 習得はものまねだけではない。11月末の全選手対象の体力測定で、垂直跳びが55センチだったことを明かし「身体能力がない分、努力をしないと」と気合。1年間1軍で試合に出続けるため、このオフは体力アップにも努める。秋季キャンプから三塁の守備にも挑戦。サードから呉昇桓に声を掛け、ピンチの緊張を解きほぐすシーンがあるかもしれない。【宮崎えり子】

 ◆笑いの刺客

 日本テレビ系列「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の年末の人気企画「笑ってはいけないシリーズ」で、ダウンタウン、ココリコ、月亭方正に豪華ゲストが笑いのわなを仕掛ける。梅宮辰夫・クラウディア夫妻や板尾創路、千秋、前田美波里、蝶野正洋らが出演。笑った際は「○○アウト!」とコールされ、クッション性のある棒を尻に目掛けて全力でたたく「ケツしばき」の罰を受ける。