“ハーフ芸人”の波に乗る!?

 DeNAの育成選手でアメリカ人の父を持つ佐村トラヴィス幹久投手が12日、二十歳の誓いを立てた。「今年は2軍戦で軸となって、支配下を勝ち取りたい。目標は1軍マウンドです」と目を輝かせた。

 お笑い界は今、ハーフ芸人ブーム。見た目は外国人ながら中身は日本人というギャップネタが大人気。「英語はほとんど話せないです」というトラヴィスも、この“勘違い”エピソードの宝庫だ。

 (1)昨秋の奄美大島キャンプで子供から「ハロー」と言ってサインをねだられる

 (2)合宿所のある横須賀は米軍基地があり、タクシーに乗るとまず、「基地までですか?」と聞かれる

 (3)横須賀でレストランに行くと、何も聞かず英語のメニューを出される

 毎度の勘違いにも、丁寧に応じるというトラヴィスは、その真面目さに加え、度胸も魅力だ。中畑監督も秋季キャンプ中、風呂で前を隠さない堂々とした姿を「あいつはマウンド度胸がいいぞ」と評価?

 したほど。身長191センチの恵まれた体。身体能力の高さは誰もが認める。この日は地元沖縄での成人式だったが、「練習がしたいので」と横須賀2軍施設に残り、約6時間汗を流した。ひょっとすると、今年の横浜には“ハーフ投手”の波がくるかもしれない?【佐竹実】

 ◆佐村トラヴィス幹久(さむら・トラヴィス・みきひさ)1993年10月9日、沖縄県出身。浦添商から11年ドラフト6位で入団し、昨季から育成契約。140キロ超の直球とフォークが武器。入団2年間はケガに泣き1軍登板なし。今季から登録名を佐村からトラヴィスに変更した。191センチ、84キロ、右投げ右打ち。背番号は114。推定年俸360万円。

 ◆ハーフ芸人

 ブラジル人の父を持つお笑いコンビ「デニス」の植野行雄や、アメリカ人が父の「マテンロウ」のアントニー、元力士のマービンJrらがいる。テレビ朝日系のバラエティー番組「アメトーーク!」で特集されるなど人気上昇中。