巨人越智大祐投手(30)が13日、自主トレ先の愛媛・松山市内で不退転の決意を示した。

 越智

 今年ダメなら、間違いなくクビ。それは自分が一番よく分かっています。でも、このままやめるわけにはいかない。必ず、はい上がってみせる。やるしかないです。

 一昨年の6月、国指定の難病「黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術を受けた。3時間に及ぶ大手術を乗り越え、昨季は2軍で実戦復帰した。

 越智

 先生には完璧に動けるようになるまで2、3年はかかると言われた。今でも体に多少のしびれは残っているけど、それは病気をした以上、仕方のないこと。体のことは理由にしたくないです。

 リリーフ陣は山口、マシソン、西村の「スコット鉄太朗」が盤石。かつて、鉄壁を誇った男が目指すポジションはどこなのか。

 越智

 (今のチームは)最強の一言。その中で、自分がどう加わるか。敗戦処理、ロングリリーフだって何でもやるのは当たり前ですが、やっぱりあの3人を超えなきゃ、復活とは言えないと思う。最低でも50試合はいかんと。

 自主トレでは徹底的に走り込み、休日もウエートトレーニングを実施。悲壮な決意が行動にもにじむ。

 越智

 後悔したくないですから。体力的にはきついですけど、走る量は今までで1番。外野をうさぎ跳びで往復したり。つぶれたらそれまで。昔の考え方かもしれませんけど、根性ですよ、そこは。

 数々のピンチを、その剛腕でねじ伏せた。病気で苦しむ人のため、家族のため、仲間のため。越智が復活をかける。【久保賢吾】

 ◆黄色靱帯(じんたい)骨化症

 原因不明の国指定の難病で、背骨に沿った靱帯が骨化し、脊髄を圧迫する。当時、越智は「ひざから下がしびれて、まひ状態に近い」と症状を明かした。過去には酒井勉投手、宮本大輔投手(ともに元オリックス)が発症。昨年はソフトバンク大隣が手術を受け、今季の復活にかける。