進化トレでスタミナUPや!

 阪神岩田稔投手(31)が4日、関西国際空港から2年連続となる米国アリゾナ自主トレに出発した。1年前は同地で体幹を鍛え抜き、昨季の防御率リーグ2位という復活劇に結びつけた。今季はさらにメニューを改良し、尻周りの強化を重視する。

 「尻周りを鍛えたい。尻周りの強化は永遠のテーマだから。去年から言われていたけど、なかなか理解できずにいた。尻周りが強くなれば、左足にたまったパワーをゆっくりと右足側に押し込んでいくことができるから」

 渡米の直前、自主トレのテーマを明確に語った。昨季は低い重心から重いボールを低めに投じるスタイルに変更し、本来の姿を取り戻した。このフォームを分析した時、尻周りの強化の重要性をあらためて認識。2週間超のアリゾナ滞在となる今回、1年前より確実に厳しいトレーニングが待っているという。

 「走るで、とはもう言われているから。聞いただけで嫌な気分になるメニューだった」

 前回に引き続き、午前中は現地トレーナー指導のもと、体幹強化に励む。新たなメニューは午後に始まる。個人トレーナー稲川翼氏の鋭いチェックを受けながら毎日走り込む予定だ。競輪選手や陸上選手の練習法としても知られる、ロング・スロー・ディスタンス(LSD)という有酸素持久力トレーニングを今回初めて取り入れる。文字通り、長い距離をゆっくり走るトレーニングでスタミナを強化。勝負の15年、一気に虎投の大黒柱に成長してみせる。【佐井陽介】