DeNAの宜野湾キャンプに“助っ人”が1日限定で加わった!?

 10日、DeNA中畑清監督(61)が練習前に切り出した。「最後の補強選手を連れてきました。戦力になるのか非常に不安ですが…。お金をかけないで連れてきたので、おそらく補強にはならない」。隣に立つ全身ユニホーム姿のDeNAランニングクラブの瀬古利彦総監督(58)を迎え入れた。

 プライドをずたずたにされるような紹介を受けた瀬古総監督も“反撃”に出る。中畑監督が早朝散歩での「キヨシのど自慢大会」を意識したのか「歌っていいですか?

 1曲歌います」と唐突に宣言。2人そろって肩を組みながら「走れ、走れ、ナカハタさん♪

 本命、穴馬かきわけて♪

 走れ、走れ、ナカハタさん♪

 追いつけ、追い越せ引っこ抜け♪」と「走れコウタロー」の替え歌を熱唱してお株を奪った。

 キャンプ開始10日目で疲労の色が出始める時期に球場に笑いと、明るさが戻った。瀬古総監督は「1日臨時コーチ」と発表されたが、この日の投手陣のランニングメニューはくしくも短距離のみ。いったい、何をするために招いたのか、来たのか…。瀬古総監督が少しだけ真面目な表情で言った。「私は気持ちと情熱だけを持ってきた」。熱く、愉快な「2人のおじさん劇場」だった。【為田聡史】