<ノア:東京大会>◇27日◇ディファ有明◇1400人

 ノアのGHCヘビー級王者杉浦貴が、次期挑戦者に指名した鈴木みのるに存在を全否定された。メーンの6人タッグで吉江豊、森嶋猛と組み、鈴木、高山善広、佐野巧真組と激突。鈴木に平手や重いエルボー、蹴りを打ち込まれ、最後はゴッチ式脳天くい打ちに敗れた。

 レスラーとして負けただけではない。杉浦が東日本大震災に触れ、雑誌に「プロレスで元気、勇気を与えるなんて自己満足」などと発言したことに失望したという鈴木から、リング上で厳しい言葉を浴びせられた。「お前は(昨年のプロレス大賞の)MVPじゃねえのか?

 チャンピオンじゃねえのか?

 お前に『頑張れ、立て、杉浦!』って応援してくれた東北のファンを誰が救うんだよ!」。揚げ句に「お前みたいに迷ってる弱い男にも、ベルトにも興味はない」と要求を突っぱねられた。

 杉浦は「タイトルマッチどうこうではない。プロレスラーとして全否定されたんだから。出直しです」と肩を落とした。