AKB48が6日、東京・芝公園のザ・プリンスパークタワー東京で「AKB48劇場オープン10年祭」を行った。2周年記念で発売した限定写真集に封入された招待券を8年間持ち続けた500人以上のファンが参加。前田敦子(24)大島優子(27)らOGも大集結した“同窓会”となった。

 懐かしい再会も、サプライズだった。500人を超える“レジェンドファン”が入場すると、高橋みなみ(24)小嶋陽菜(27)ら現役メンバー19人、前田、大島、板野友美(24)篠田麻里子(29)らOGメンバー25人が総出で迎えた。思わぬ展開に、10年の時が一気に縮まった。「当時のファンの顔を見たら泣いてしまうかもしれない」と以前に話していた小嶋も、懐かしい顔ぶれを見つけては手を振った。

 プレミアチケットは、まだ鳴かず飛ばずだった約8年前に制作された。08年に結成2周年記念として限定2000部で発売した「AKB48 2nd Anniversary スペシャルフォトアルバム」(税抜き4万8000円)に封入された。誰もが「ただの紙切れ」と思っていた。高橋もこの日「よく捨てなかったですよね!」と驚いていた。06年から今もファンという36歳男性は「当時も別の特典が目当て。後から今回のチケットがあったことを知り、あわてて探しました」。当時は大島麻衣(28)のファンだったが、今はAKB48と離れているという42歳男性も「たまたま開催をネットで見て、本当にやるんだと思った。迷ったけど、来てみたら至れり尽くせりで最高でした」。

 客席最前列に空席が1つあった。結成当時からAKB48を熱心に応援していたが、他界してしまった男性ファンの席だ。秋元康総合プロデューサー(57)が「ライダー」という追悼曲まで書いたファンだった。

 最後は、メンバーとファンが一緒に記念撮影するなどして思い出をまた1つ刻んだ。高橋は「皆さんに応援してもらえたことが、私たちの人生の財産。皆さんのおかげでこの日を迎えられて、本当に幸せです」と言って目を潤ませた。その言葉に、前田も大島も、そしてメンバー全員がうなずいていた。 【大友陽平】