30日に開催予定だったAKB48グループの東京・国立競技場でのライブが、荒天のため中止になった。

 コンサートの中止は、開場直前の午後1時ごろに発表された。多くのファンは既に会場を訪れており、周辺は混乱に陥った。グッズ売り場に並ぶファンと、トイレ利用者以外は場内に入ることができなかったため、多くが入り口に滞留。周りの歩道から車道へあふれ出るファンもおり、付近の交通にも影響が出た。

 強風で会場のセットが倒れやすい状況だった上、雷雨が接近して観客の安全が確保されない状態になったため中止が決まったが、雨脚が弱くなってくると、係員に「できるじゃん!」と詰め寄るファンもいた。

 中止を受け、メンバーはバスに分乗して会場を後にした。一部のファンは、バスが出発するたびに手を振ったり、写真を撮っていた。大島優子(25)の最後の晴れ姿を見ようと、徳島県からバスで10時間かけてきた女子大生(19)は「ショック。安全を考えると、仕方ないけど…。学生なので、次の会場が決まっても、土日じゃないと来られない」と肩を落とした。