歌手大島花子(41)が29日、都内でコンサートを行い、85年8月の日航機墜落事故で父坂本九さんを亡くして30年という節目の年を迎えた思いを語った。

 「当時のことを振り返って話すのは正直まだつらいです。でも節目という言葉があり、竹には節があるから育つ。節目があるから私も前に進めるのかな。悲しみは簡単に消えない。かといって消さなきゃいけない、乗り越えなきゃいけないものでもないと思っています。私は今ある日常を大切に、悲しみも自分の一部として抱きしめたい」

 さらに続けた。

 「前に進みたい。小さくともいいので誰かを照らす光になりたい。そのために歌っていきたい」

 この日は、父が歌った「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」のほか、発売中のアルバム「柿の木坂」に収録し、父が作詞・作曲して82年に発売した「親父」など17曲を披露した。

 一方、歌手で女優の妹舞坂ゆき子(38)が23日に第1子となる男児を出産したことに触れ、「家族の絆を感じます。早くだっこしたい」と笑顔を見せていた。