16年宝塚歌劇の第1作となる宙組公演「ミュージカル Shakespeare~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~」(作・演出=生田大和氏)の製作発表が12日、兵庫・宝塚バウホールで行われた。

 トップ朝夏(あさか)まなと、相手娘役の実咲凜音(みさき・りおん)と、2番手男役の真風涼帆(まかぜ・すずほ)が、一部ナンバーを披露。ショー「HOT EYES!!」(作・演出=藤井大介氏)は、33年ぶりに全場で大階段を使った異色作となる。

 今年101周年を迎え、劇団は新世紀に入った。来年の幕開けは、没後400年を迎えるシェークスピアの半生を描いたオリジナル・ミュージカルと、全ての場面で大階段を使った挑戦作となった。

 「Shakespeare-」は、演出家・生田氏のオリジナル。「ロミオとジュリエット」「ハムレット」「真夏の夜の夢」「オセロー」など、多くの名作を生み出したシェークスピアは、その作品が宝塚でもたびたび舞台化されている。「言葉」に恋し、魅せられ、愛された男の姿を、実咲演じる年上の妻との恋をまじえて描く。

 今年2月、トップに就いた朝夏は「シェークスピアの『ロミオとジュリエット』が好きで、いつか出たいと思っていましたが、まさか本人役とは…。演出の先生と相談して、清らかさとチャーミングさをあわせもち、1人の男として、作家として、二面性も大事に演じたい」と語った。

 難関のシェークスピア役へ臨む朝夏だが、ショーでも挑戦作が待つ。

 朝夏の本拠地お披露目となった前作「王家の捧ぐ歌」は1本物で、今回のショー「HOT-」は、トップ就任後、初めての本拠地でのショー作品となる。それが、劇団33年ぶりの全場大階段作品だ。

 「どうなるんでしょうね…うーん…宝塚といえば、確かに大階段ですが…」

 朝夏も困惑ぎみに笑う。演出の藤井氏によると、83年花組公演「オペラ・トロピカル」で、全場面に大階段を使ったショーを観劇し、以来「宝塚の代名詞が大階段。いつか自分もやってみたかった」と言い、機会を待つうち、手足の長さが特長の朝夏の立ち姿から着想。同じく長身の真風が宙組へ異動し、藤井氏は「今の宙組ならできる」と考え、今作を企画した。

 ただし、朝夏は「高いところは好きじゃないけど…大丈夫です」と苦笑い。一方の実咲は「私は高いところ、大好きです!」。たくましく答える隣で、真風は「私は好きじゃない…落ちないように気をつけます」と笑わせていた。

 公演は、兵庫・宝塚大劇場で来年1月1日~2月1日、東京宝塚劇場で同2月19日~3月27日。