上方の女性漫才コンビ「海原お浜・小浜」として活躍した海原小浜(うなばら・こはま、本名田中桃江=たなか・ももえ)さんが24日に大阪市内の病院で死去したことが28日分かった。92歳とみられる。岡山県出身。葬儀・告別式は近親者で27日に行った。

 4歳の頃から月の家桃子として舞台を踏み、おばの海原お浜(94年死去)と1943年に漫才コンビ「お浜・小浜」を結成。女性しゃべくり漫才の草分けとして人気を集めた。67年上方漫才大賞、75年に上方お笑い大賞を受賞した。

 78年、お浜が白内障のため引退し、コンビ解消。以後ソロで司会・ドラマ・ラジオなどに活躍した。

 弟子として、「海原千里(現・上沼恵美子)・万里」や「海原さおり・しおり」らを育てた。漫才コンビ「海原かける・めぐる」のかける(コンビ解消後、芸能界引退)は息子で「海原やすよ・ともこ」は孫。海原めぐるは現在吉本新喜劇で活躍する池乃めだか。

 01年12月に左小脳内出血で倒れ、懸命のリハビリで03年5月に復帰した。その後は舞台やラジオなどにゲスト出演していたが、家族の意向もあり自宅で療養していた。

 海原やすよ・ともこは「このたび、祖母の海原小浜が24日に永眠いたしました。27日に和やかに家族葬として告別式をすることが出来ました。漫才を愛し、芸人一筋で頑張ってきた海原小浜を応援してくださった皆様、ありがとうございました」と所属事務所を通じてコメントした。

 ◆海原小浜(うなばら・こはま) 本名・田中桃江。岡山県生まれ。4歳の頃から月の家桃子として舞台を踏む。おばの海原お浜(94年死去)と43年に漫才コンビ「お浜・小浜」を結成。巧みな話術で女性しゃべくり漫才の草分けとして人気を集め、上方漫才大賞や上方お笑い大賞を受賞。「今いくよ・くるよ」ら後に続く女性コンビに大きな影響を与えた。