福山雅治(47)が故高倉健さん主演映画「君よ憤怒の河を渉れ(きみよふんどのかわをわたれ)」(76年)の原作の再映画化で、海外映画デビューすることが16日、発表された。

 西村寿行氏の小説が原作で題名は「追捕 MANHUNT」。香港・中国合作で、製作費約2億元(約35億6000万円)の大作。「ミッション:インポッシブル2」を手掛けたジョン・ウー監督(69)がメガホンを取り、福山は中国人気俳優、チャン・ハンユー(51)とダブル主演する。

 「君よ-」は無実の罪を着せられた検事が追跡をかわしながら、真犯人を捜しだそうとする物語。高倉さん主演の「君よ-」は文化大革命後、中国で初公開された日本映画で、中国国内で大ヒットした。

 高倉さん演じる杜丘検事は弁護士に設定変更され、チャン・ハンユーが演じる。故原田芳雄さん演じる杜丘検事を追う矢村警部を、弁護士の敵でも友でもある日本人刑事として福山が演じる。中国語、英語、日本語の3カ国語のセリフが飛び交う予定で、撮影は今夏に大阪、九州で行う。

 ウー監督は主演について「剛毅(ごうき)な男性に近いのがチャン・ハンユーさんでした。日本人刑事は人情も義理も厚く人間味がある役で福山さんがマッチしていた。思い描いていた唯一の人選」と説明する。

 福山は「これだけ激しいアクションがある映画は初めてですし、ジョン・ウー監督作品であり、日本が舞台と、心からやりがいを感じております。中国、日本、アジア全体で楽しんでいただき、さらに世界に発信できればうれしいですね」とコメントしている。