「病は気から」という言葉がハッキリと思い浮かびました。

 女優で、「オーロラ輝子」の名前で歌手としても活躍する河合美智子さん(48)が17日、都内で会見し、昨年8月13日に発症した脳出血についての当時の状況などを語った。

 こうした類の病気は、それまで元気だった人にでも突然その時が訪れるものらしく、体のまひなどの症状をなかなか受け入れられない人も多いといいます。河合さんも症状が出始めてから数時間で右半身がまひ状態に陥ったことを明かしました。それでも「現実をパンと受け入れられた。ああ、そうなのかといった感じ。命に関わる感じもあまり自分は感じなかったんです。すみません」と振り返った。

 映画撮影のリハーサル中に救急搬送されてから4日間はICUに入り、約1カ月半後の同9月27日には都内のリハビリ施設のある病院へと移った。ラジオ番組への出演など、できる仕事をこなしつつ、継続してリハビリにも通った。その時も前向きな気持ちは絶やさなかった。「体を動かせていた時の状態をすっかり忘れちゃったっていうか、1回ゼロにリセットして、そこからどんどん赤ちゃんが歩けるようになっていくみたいな感じ。だから前向きな、明るい話題しか私にはなかった」。痛みについて聞かれても「私、痛みに強いみたいで、鈍感というか、そんなに痛くはなかった」。リハビリ中の生活についても「リハビリはそんなにつらいものではなくて、現状よりちょっとだけ頑張るというようなものがリハビリだった。だから、どんどんできるようになるというような」。

 河合さんは、TBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のエンディング映像で話題となった「恋ダンス」を取り入れていたことも明かした。YouTubeで何度も再生して踊っていたといい「リハビリで40分踊り続けることもあった。役者として復帰していけるように、ちゃんとしっかり歌えるようになることが一番の目標だったけど、内心では、恋ダンスを全部踊れるようになりたいと思っていた」とおちゃめに話した。

 他のリハビリにも積極的に取り組んだといい「理学療法士の役ができるなとか、これは取材だ、みたいに見ていた。このリハビリはなんでこうしてるんですかっていっぱい聞いたりしていたので、すごく毎日が楽しかった」と振り返る。

 取材陣からいつもそんなにポジティブなんですかと聞かれると、「私、バカなんですよね。でも、理学療法士さんも『症状にショックを受けて、ちょっとリハビリが遅れたりすると、治りが変わってくる。積極的にやってくれると、どんどん治るのに』って言っていました」。

 今年1月10日には晴れて退院を果たし、「その足でお酒を買いに行った」と笑わせた。まだ、若干のまひは残っているというが、本格的な仕事復帰のめども立ってきているという。「全く動かない状態からここまできたので。7、8割ぐらいは戻ったかな」。

 来月4日には石川県金沢市で行われる出演映画「ママ、ごはんまだ?」(白羽弥仁監督)の舞台あいさつにも出席予定だ。「たくさんの方がコメントしてくれたり、気遣ってくれて、なんとかここまでこれた」。前向きで、そして感謝の気持ちも忘れずに、会見を終えた。