酒場ライターとして知られる吉田類氏(67)の映画初出演作「今宵、ほろ酔い酒場で」(6月10日公開、長尾直樹監督)の公開前イベントが22日、都内で行われた。

 居酒屋を舞台に交差する人間模様を描いた作品で、吉田氏は主演を務めたほか、語りも担当した。ステージには赤ちょうちん、ビールケースで作られたテーブルが用意され、さながら居酒屋の雰囲気に。場内に酒やつまみのにおいが充満する中、吉田氏や伊藤淳史(33)松本妃代(22)長尾監督が、ジョッキのビールを片手に乾杯した。

 全国の居酒屋を飲み歩くという、世界中の酒飲みがうらやむ仕事をしている吉田には、ファンも多い。プロ野球巨人の大竹寛投手(33)も「憧れの人」と公言している。吉田氏は先日、羽田空港で偶然、会った大竹から写真撮影を求められたという。「ごついやつが来て、『写真お願いします』って言われた。(大竹だと)後で聞いて分かった。さわやかな青年だった。すごいピッチャーなんだってね」。伊藤が「すごいピッチャーですよ」と相づちを打つと、吉田は「じゃあ、ビールもピッチャーで」と、陽気におやじギャグを飛ばした。

 イベント終盤には、3杯目のジョッキを手にし、すっかり酔っぱらいモードになっていた。時おり「舌、回ってる?」と気にしながらも、飲むピッチが収まる気配はない。「もうちょっと酔っぱらいますから。そうすると元気になります」。最後は「飲んだら歌っちゃダメと言われてる」と言いつつ、カラオケまで披露し、観客から拍手喝采を浴びた。

 まるで飲み会をかいま見たような雰囲気のまま、イベントは終了した。伊藤は「完成披露試写会を今日、初めて来た方もいると思いますけど、これを(普通の)完成披露試写会だと思わないでください」と苦笑いしつつ、「一体感のある楽しい時間でした」と笑顔で語っていた。