演歌歌手水森かおり(34)が東京・羽田-能登の空路増便を目指す。2日、水森は新曲「輪島朝市」の発売記念イベントをご当地、石川・輪島市で行い、鮮魚や野菜が並ぶ輪島朝市を訪問。朝市は昨年3月の能登半島地震の影響で出店数が減少している。そこで水森は「この曲をきっかけに大勢の方に朝市に足を運んでいただいて、便が増えればいいですね」と応援プランを口にした。現在、羽田-能登線は全日空2便が往復している。「最終便は午後2時発。3便になればもっと便利になりますよね」と、夕方の便を増やせば観光活性化につながることは調査済みだった。

 唐突にも思える増便プランだが、「ご当地ソングの女王」水森には実績がある。02年の「東尋坊」から各地を舞台にした歌を年1枚のペースで発売し、すべて30万~50万枚を売り上げるヒットとなった。その影響もあってか各ご当地とも観光客が増加。「鳥取砂丘」の羽田-鳥取線が増便されるなど、交通ダイヤも動かしている。ANA広報室は「便数は搭乗率や旅客需要、羽田空港発着枠など、総合的に見て判断します」としており、「輪島朝市効果」で観光客が増えれば、検討される可能性は十分だ。

 輪島市も歓迎ムードだ。早速、輪島市観光特別親善大使を委嘱。小泉純一郎元首相に続き、白米千枚田オーナー制度の特別名誉会員に選び、田んぼをプレゼント。水森は「全国の方々に足を運んでもらえるよう、歌をいっぱい歌っていきます」と任務遂行を誓った。