昨年大みそか放送の「第59回NHK紅白歌合戦」の歌手別視聴率が5日、明らかになり羞恥心

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 Paboが関東地区47・8%、関西地区47・0%とトップを獲得した。フジテレビの人気バラエティー番組で結成されたグループで、同局の中村仁美アナウンサー(29)が登場する演出が話題になった。関東地区の番組瞬間最高視聴率はエンディング部分で出場全歌手を振り返るVTRで50・0%だった。(視聴率はビデオリサーチ調べ)

 紅白の目玉は目玉マークだった。フジテレビ系の人気バラエティー番組「クイズ!ヘキサゴン2」から誕生したユニット羞恥心

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 Paboが歌手別トップの視聴率をたたき出した。

 47・8%を記録したのは午後10時29分。「羞恥心~陽は、また昇る」のリズムに合わせ、民放のアナウンサーとして紅白初出演した中村アナが同局の通称・目玉マークの下に「代表者」と書いた白いTシャツで登場していた。ほかにも同番組出演の小島よしお、波田陽区、アンガールズらが「ヘキサゴンオールスターズ」として飛び回っていた。シャツだけでなく、目玉マーク入りの旗まで振られるボーダレスぶりだった。

 1部トップで関東地区40・5%(関西地区39・4%)を記録した大橋のぞみと藤岡藤巻は日本テレビが出資した映画「崖の上のポニョ」の主題歌を歌った。NHKとしては昨年のキャッチコピー「いっしょに。紅白」を民放の手を借りて実現させた形だ。紅白の石原真チーフプロデューサー(51)は「現在のヒット曲の構造はCM、テレビ、映画のタイアップからきている。今回の国民的に口ずさめる楽曲は『崖の上のポニョ』と『羞恥心』だった」と説明。「目玉マーク」のトップも当然のように受け止めている。

 石原氏も他局のバラエティー番組に出演して紅白をPRするなど、自ら局の垣根を飛び越えてきた。「箱根駅伝が読売新聞主催、夏の高校野球が朝日新聞主催でも各メディアが大きく報じるのと同じで、紅白が局を越えて注目されている番組」と自身の見解を示した。

 一方のフジテレビは紅白の裏番組で放送したクイズ特番が平均4・4%と低迷。午後10時29分は2・5%とあって同局広報はコメントを避けた。ある関係者は「結果的に視聴率を食われたわけですから」と残念そうだった。

 [2009年1月6日11時42分

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