タレント酒井法子(38)が、夫で自称プロサーファーの高相祐一容疑者(41)が3日未明に覚せい剤取締法違反(所持)で逮捕されて以降、マネジャーや家族と連絡が取れない状況であることが4日、分かった。所属事務所のサンミュージックは高相容疑者の母と相談し、同日午後2時に赤坂署に捜索願を出し、受理された。同社の相沢正久社長(60)は東京・四ツ谷の事務所で会見を開き「最悪の状況を避けたい。とにかく連絡してほしい」と、呼び掛けた。

 酒井と連絡が取れなくなったのは3日未明以降。高相容疑者逮捕の連絡があった後、同容疑者の母に電話がかかってきたという。どんな内容だったかは分かっていない。その後、相沢社長をはじめ、マネジャーやサンミュージック関係者が連絡を取ろうとしたが、電話やメールの返答は一切ないという。

 携帯電話は留守電の状態で、自宅にもおらず、都内に住む母とも連絡が取れない。友人関係や、仕事などで使うホテルなどにも連絡を入れたが、すでに2日近く連絡が取れない状態であることから、高相容疑者の母と相談し捜索願を出した。長男(10)も一緒にいると思われる。赤坂署も捜索願を受理。全国の警察署に、名前と生年月日を通達した。行方が確認され次第、赤坂署も高相容疑者の捜査の一環として酒井を事情聴取する可能性は高い。

 相沢社長は会見で「周りに気遣いをする子なので、こんなことになってしまってどうしよう、と思っているはず。小さい時につらい思いをしていることもあって家族愛が強い。いくら、だんなさんの問題とはいえ、本人は責任を感じているはず。最悪の状況を避けたい。これを法子が見て、僕らの気持ちを分かって、接触して、とにかく相談を投げ掛けてほしい。それが切なる願いです」と訴えた。

 酒井が最後に行った仕事は、7月中旬、アニメ「崖の上のポニョ」のDVDのCMコメント収録。四ツ谷4丁目にあるサンミュージックの旧社屋で行った。その時に相沢社長と会い、同社長が「次に会う時は新しい社屋だよ」と、今月3日から使う新社屋について話し掛けると「うれしいー!」と、笑顔を見せたという。高相容疑者との離婚危機説がたびたびうわさされていたが、特に変わった様子はなく、元気だったという。

 2人は趣味のボディーボードを通じて知り合い、99年7月に長男が誕生した。コメント収録後は、長男の夏休みが始まることもあり、もともとの予定で休みを取っていた。海外や長期間の旅行に行く場合は、必ず連絡があったそうで、相沢社長は「海外ではないと思いますが」と話した。

 酒井は14歳の時にコンテストで入賞してから、相沢社長宅に下宿しながらタレント活動を続けてきた。相沢社長は親のような気持ちで見守ってきただけに、思いも強い。「24年一生懸命やってきたんだから、迷惑を掛けたとか、責任とかは考えなくていい。普通のおばさんになったっていいじゃないかとさえ思ってる。今は無事を確認したい」と話した。

 [2009年8月5日8時33分

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