TBS系人気ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の第10シリーズが、今秋にスタートすることが4日、分かった。関係者によると、具体的な放送枠は未定だが、これまで同様、1年間の放送が4月までに正式決定した。「次はいつスタートするのか」と、同局などへの問い合わせが数百件も寄せられていたという。

 前シリーズが08年4月から09年3月まで放送されるなど、近年は1年間の枠が、隔年で放送されていた。通常なら、10年4月から次期シリーズが放送されるパターンだった。4月期に放送がないことで、視聴者から「『渡鬼』はどうなるのか」など放送を待ち焦がれる声が殺到していた。

 半年遅れでスタートするのは、脚本家橋田寿賀子さん(84)が、秋放送の同局開局60周年記念の5夜連続ドラマ「JAPANESE

 AMERICANS」を手がけるなど多忙だったことが主な理由のようだ。

 石井ふく子プロデューサー(83)も「人と人が向き合う姿、家で顔をそろえる家族の姿など、ホームドラマの原点に返った作品にしたい」と意気込みを語っているという。橋田さんは次シリーズに「腰を据えて取り組む」と、すでに数話分を仕上げているとされ、訪問医療などのテーマも盛り込まれる見込み。

 前シリーズで、小島真(えなりかずき)と結婚すると思えた恋人大井貴子(清水由紀)が中国に旅立つなど、2人の恋の行方が見えないまま終了していた。石井さんは「人間の内面を描くサスペンス」と、関係者にも詳細を明かしていないという。

 [2010年5月5日7時55分

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