歌舞伎俳優市川海老蔵(33)が殴られて重傷を負った事件で、14日、先に殴られたと主張する元暴走族グループリーダーの代理人が16日に都内で「反論会見」を開くと発表した。藤本勝也弁護士は、被害届を提出するか否かは会見当日まで調整する方針を示した。一方で裁判に発展した場合、現場に同席した2人を証人とする考えを示唆した。傷害容疑で逮捕された伊藤リオン容疑者(26)は警視庁の取り調べに「呼び出されて行った。海老蔵さん側に自分を腹立たせることがあった」と供述した。

 藤本弁護士は約20人の報道陣を前に「被害届を出す、出さない、いずれにしても16日に会見を開いて話します」と語った。同弁護士は13日夜に元リーダーと約2時間話し合い「会見を開いて事件の経過を話してほしい」と依頼されたという。会見は16日午後5時から都内の司法記者クラブで行い、藤本弁護士と同じ事務所の高安聡弁護士が出席し、元リーダーは同席しない。

 元リーダーは海老蔵が7日の会見で自らの暴力を否定し、知り合いではなかったなどと話したことに「残念だ」と話していた。一方で「海老蔵さんも将来がある人だから」などと話し、被害届提出に慎重な姿勢を見せているという。藤本弁護士は被害届提出について「明日(15日)か、会見当日の報告になるか。時間的余裕がない。向こうの対応次第」と指摘。被害届取り下げの可能性については「都合のいいことを覚えてて悪いことは忘れた、では通用しない。『お酒飲んでたから分からない。ごめんなさい』ならまだ分かる。海老蔵が再会見?

 いいんじゃないですか」と海老蔵の態度次第だと強調した。

 海老蔵側の弁護士とは接触しておらず、示談交渉もしていないという。一方で、裁判闘争となった場合を想定し、元リーダーの診断書以外に、事件当日の様子について確実に裏が取れる証人を用意しているという。現場には事件の当事者3人以外に、同席した2人がいたという。藤本弁護士は「2人は仲間というけど、暴走族でも何でもない。会って話もした。本当にそうなった場合はね」と話し、裁判も見据えた証人を用意することも示唆した。

 また伊藤容疑者が警視庁の取り調べに、現場の飲食店に呼び出されたこと、海老蔵に腹立たしい行為があったと供述したことも捜査関係者への取材で分かった。藤本弁護士も、元リーダーが「(家に)帰りたいとリオンくんを迎えに呼び出して、こんなことになってかわいそうと思ってる」と話した。

 [2010年12月15日8時16分

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