フジテレビを夏に退社し、「とくダネ!」を6月末に降板する中野美奈子アナウンサー(32)の後任に、女優菊川怜(34)が最有力候補に挙がっていることが28日、分かった。関係者によると、菊川の日本テレビでのキャスター経験が評価されたとみられる。中野アナはこの日、同番組の放送内で番組降板を発表し、「ゆっくりした生活の中で夫を支えたい」と語った。

 中野アナの夏の退社を受け、局内では「とくダネ!」の後任の司会を早急に選ぶ状況に迫られた。関係者によると、局アナ起用の声もあったとされるが、最終的に調整がつかず、局外からの起用を含めて検討されていたとされる。同関係者は、キャリアと知名度もある菊川が最有力候補で起用は濃厚と説明した。

 菊川は日本テレビ系報道番組「真相報道バンキシャ!」のキャスターを02年10月から09年9月まで約7年務めた。東大出身の知性も魅力で、小倉智昭とともに朝の看板番組を背負うには十分のキャリアと高い評価を受けている。さらに、小倉とは、最近では11年10月にBSスカパー!の特別番組で一緒に司会を務めた経験もあり、気心が知れている。同局広報部は「後任についてはまだ決まっておりませんので、コメントすることはありません」とした。

 一方、中野アナは「とくダネ!」の放送内で「夫が海外勤務の予定があり、それに同行する形で夏にフジテレビを退社することになりました」と視聴者に退社理由を説明。6月末までまだ約3カ月あり「4月以降も頑張ります。精いっぱい務めますのでよろしくお願いします」と頭を下げた。

 司会の小倉智昭から「フリーで続ける方も多いのに」と言われると、当面、フリー転身の予定がないことを示唆。「夫婦で長く話すという時間もなかったりですとか、少し生活を考え直して、ゆっくり主人を支えていきたい」と語った。

 中野アナは、同局広報部を通じ、マスコミ各社にファクスでもコメントを発表。「大好きな会社を離れることは、とても寂しく、大変悩みましたが、これからは少しゆっくりした生活の中で夫を支え、家族との時間を大切にしていきたい」とつづった。中野アナは都内の病院に勤務する整形外科医の夫と10年3月に都内で挙式していた。