女優木の実ナナ(66)が舞台で女子高生役に挑戦することが2日、分かった。デビュー50周年記念企画のミュージカル「女子高生チヨ」(東京グローブ座、12月1~9日)に主演する。ルーズソックスの女子高生姿も披露する。

 「女子高生チヨ」は「ホタルノヒカリ」などの人気コミックで知られる漫画家ひうらさとる氏のコミックエッセー「女子高生チヨ(64)」を題材にしたミュージカル。64歳になったチヨが「4月から夜間高校に通う」と宣言。おばあちゃん女子高生となったチヨと若者たちの涙と笑いの青春スクールライフを描く。

 木の実は私生活では、デビュー直後の62年4月に高校に入学したが、仕事が忙しくなり、わずか3カ月で高校を中退している。このほど都内で行われた宣伝用の写真撮影では、半世紀ぶりの女子高生姿に感激し、大はしゃぎだった。「高校を3カ月でやめてしまった私が、孫のような世代と一緒に高校生活を過ごせるなんて、今からワクワクしています」と笑顔を見せた。

 デビュー50周年の今年は記念コンサートや朗読劇にも挑戦し、11月に記念アルバムを発売するなど多忙な1年だった。「好奇心と勇気が日常を明るく生き生きと変えてくれる。いくつになっても学ぶことと、チャレンジすることは楽しいですね」。異色の女子高生役挑戦も、木の実のチャレンジャー精神を形にしたものと言えそうだ。

 同舞台では、孫を高橋愛(26)、幼なじみを大和田獏(61)、高校同級生を小沢真珠(35)窪塚俊介(30)がそれぞれ演じる。【林尚之】

 ◆木の実(きのみ)ナナ

 1946年(昭21)7月11日、東京生まれ。62年に日本テレビ系「ホイホイ・ミュージック・スクール」でデビュー。74年から89年まで故細川俊之さんとの二人芝居「ショーガール」が大ヒット。映画では78年「男はつらいよ~寅次郎わが道をゆく~」でマドンナとして出演。ドラマ「あぶない刑事」シリーズや「万引きGメン・二階堂雪」シリーズなど出演作多数。