日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(62)が14日、W杯アジア予選の全勝を宣言した。マレーシアで行われた18年W杯ロシア大会のアジア2次予選の組み合わせ決定を受け、東京・JFAハウスで会見。シンガポール、カンボジア、アフガニスタン、シリアと同組になった2次予選だけでなく「モスクワまで全部勝つ」と言い切った。組分けに比較的恵まれた日本は6月16日のシンガポール(アウェー)戦から、6大会連続のW杯出場への戦いをスタートさせる。
ハリルホジッチ監督が、高らかに全勝での予選突破を宣言した。アジア2次予選の組み合わせが決まって約20分後。JFAハウス内で会見し、強い口調で言い切った。「モスクワ(ロシア大会)まで全部勝つ」と。その先にある最終予選も含め、勝利だけを追い求めて手に入れる-。そんな姿勢を強調した。
3月13日の就任会見から、まだ約1カ月しかたっていない。6月にスタートする2次予選は初めて率いる公式戦。厳しいアウェーでの戦いも待つが、関係ない。シリア、アフガニスタン、シンガポール、カンボジアと同じE組の組分けも「いいグループに入った。彼らもある程度のクオリティーはあるが、我々のレベルにあるとは思えない」と、国際サッカー連盟(FIFA)のランキング通り格下と位置付けた。
あのイスラム国の影響も受けるシリア、イスラム過激派の武装勢力タリバンが活動するアフガニスタンと政情不安の両国との対戦もある。ともに外務省から最も厳重な「退避勧告」が出ており、アウェー戦で足を踏み入れることは事実上不可能で中立地での対戦が濃厚。シリア戦はイラン、アフガニスタン戦はモルディブなどが候補地となりそうだが気にも留めないどころか、こう返した。
「私はすでに戦争を経験している。新しいことではない。日本代表にとっては新しいことかもしれないが」
旧ユーゴスラビアの内戦を身をもって知っている。「戦い」の定義が、日本の感覚とは違うのだろう。日本代表がずっと苦しんでいるアジアでのアウェー戦を「その国でできないのが残念」とまで言った。
6大会連続W杯出場への戦いは始まっている。まず初戦、6月16日のシンガポール戦(アウェー)への準備に入る。「明日にはシンガポールにどう移動するか、ほとんどすべてのプログラムが決まるだろう。偶然に起きることが何もないように、すべてのことを前もって準備して、できるだけいいコンディションで臨めるようにしたい」。完璧主義者で細部にこだわる指揮官らしく、こう強調した。
「モスクワまで勝つ」-。W杯ロシア大会を意識した発言だろうが、自信と熱意に満ちた語り口は、首都モスクワ開催の同大会準決勝か決勝を意識しているのでないのか? そう思わせるほどの圧倒的な迫力だった。【八反誠】

