<ナビスコ杯:広島2-3G大阪>◇決勝◇8日◇埼玉

 G大阪が2点ビハインドをはね返し、初優勝を狙った広島に3-2で逆転勝ちし、07年以来7年ぶり2度目の頂点に輝いた。広島FW佐藤の2発で0-2とリードされたが、FWパトリックの2ゴールで同点に追いつき、途中出場のMF大森が決勝のヘディングシュートを決めた。

 先制したのは広島。前半20分、G大阪DF岩下のハンドで得たPKをFW佐藤が左足キック。ゴール右へ向かって地を這うシュートは、方向を読んで飛びついたGK東口の左手をはじいてサイドネットを揺らした。佐藤はこれがナビスコ杯通算27得点目で、中山、ジュニーニョを抜いて単独歴代最多となった。

 直後には全員そろってお家芸?

 のゴールパフォーマンス。人気アニメ「妖怪ウォッチ」のようかい体操と思われるダンスが飛び出した。

 さらに佐藤は同35分、相手クリアがG大阪ゴールの左ポストに当たってはね返ったボールを左足で押し込み2点目をゲットした。

 しかし、G大阪は同38分、MF遠藤の左サイドからのクロスにFWパトリックが頭を合わせて1点差に迫った。

 後半に入ると、G大阪が決定機をつかむ。GK林の連続好セーブでゴールを阻まれた後の9分、左サイドからのFW宇佐美のクロスを再びパトリックが頭で流し込んで同点に追いついた。

 そしてG大阪は同26分、MF阿部のシュートがGK林にはじかれたこぼれ球を、後半から出場していたMF大森が頭で押し込みついに勝ち越し、そのまま逃げきった。

 同38分に退き試合終了前からベンチで涙を流していたFW宇佐美は、試合後「初タイトルなのでうれしい。このチームで育ったので」と声を絞り出した。