磐田FWジウシーニョ(24)が、来季もチームに残留する可能性が高まった。今季は12月末までの期限付き移籍だったが、関係者はチーム最多8得点をマークし、攻撃のみならず守備でも貢献できる優良外国人を高く評価。10日までにブラジル・パウリスタ側から保有権を獲得することで合意し、完全移籍する見込みとなった。磐田での足場が固まったジウシーニョが、あとはJ1残留に集中する。

 貢献度NO・1男が、来季もチームに残留する可能性が高まった。磐田は10日までに、ジウシーニョの保有権を取得する方向でパウリスタ側と合意した。契約交渉はこれからだが、関係者は「来季も契約するつもりでいる」と明かし、完全移籍での獲得を示唆した。

 現在15位と低迷する中、MF松浦が「ジウがいなかったらどうなっていたか」と言うほど、貢献度は抜群だ。FW前田、カレンがケガで離脱していた前半戦は、持ち味のスピードとキープ力、168センチと小柄ながらヘディングの強さで、大事な場面で得点を重ねてきた。2人の復帰後はトップ下で献身的にプレー。何よりGK川口が「あんなにボールを追いかける外国人を見たことがない」と驚くほど守備への意識が高い。まじめな練習態度に、周囲の信頼も厚さを増している。

 ジウシーニョも「もちろん、磐田に残りたい気持ちがある。日本は住みやすいし、家族も気に入っている。何より、まったく問題がないところがいい」と話した。7月12日大宮戦を最後に遠ざかったゴールも、前節札幌戦で約3カ月ぶりに決めて「ホッとしたよ」と肩の荷を下ろした。磐田での方向性が見えて「無得点」という、見えない呪縛(じゅばく)からも解放された。あとは、残留へ全力を傾けるだけだ。