日本代表FWのメールが、キャプテンのハートに火を付けた。J2仙台MF梁勇基(26)が7日、広島FW佐藤寿人(26)から「挑発メール」を受けたことを明かした。梁は、04年まで仙台に在籍した佐藤と、現在も親友だ。ともに主将を務め、一足先にJ1昇格を決めた佐藤が、大一番の9日を前に、刺激十分のメッセージを送ってきた。

 普段から練習で決して手を抜かない梁だが、この日は一層、集中力を増してトレーニングに励んだ。「広島を上回る気迫を持って戦いたい」という言葉通り、紅白戦でボールを奪いにかかる形相からは、すごみさえ感じた。「どういう手を使っても勝ちたい」。梁の胸の内には、主将として勝利に導くのは当然、もうひとつ発奮材料がある。

 大親友でライバル、広島佐藤からの「挑発メール」だ。梁は「寿人からメールが来て『仙台にだけ勝ってないから、次は勝つ』みたいなのが来た」と練習後に報道陣に明かした。さらにさかのぼって、10月26日のC大阪戦で勝利した後にも、闘志に火が付くメールが梁に届いた。「寿人から『勝ち点100を目指す』って。なんとかそれを阻止せんと」。梁は不敵に笑う。勝ち点90で残り4試合の広島に、9日の試合で勝って、それを阻止するつもりだ。

 8月10日の第2クールで戦った後、佐藤は古巣のベガルタと一緒に、J1に上がりたいと夢を語っていた。すでにリーグ優勝を決めた広島。あとは梁が率いる仙台が昇格するだけ-、というメッセージが、込められている。04年、J2リーグ戦で同じピッチに31試合立った梁は、気心知れた佐藤の激励に、応えないわけにはいかない。

 リーグ戦を独走し続けた相手だが、今季1勝1分けと相性は悪くない。「苦手意識はないし(広島が)強いという意識を過剰に持たずに、自分たちが今までやってきたことを出すだけ。勝ちたい」と梁。佐藤を倒し、スタジアムに歓声が渦巻くシーンを思い描いた。【山崎安昭】