<天皇杯:G大阪3-1磐田>◇5回戦◇26日◇ヤマハ

 アジア王者G大阪がチーム一丸で過密日程のMF遠藤保仁(28)を休ませ、8強入りを果たした。アジア連盟(AFC)の表彰式(中国・上海)からこの日帰国し、即ベンチ入りした遠藤は強行出場する必要もなく、磐田に3-1で逆転勝ちした。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の来季出場権獲得へ、唯一のチャンスとなった天皇杯優勝に向けて前進した。クラブW杯に出場するため、準々決勝は変則日程で12月25日に名古屋と対戦する。

 ベンチ裏でアップを行っていた遠藤に最高の結果を届けた。G大阪が一丸で8強を勝ち取った。1-1の後半10分。遠藤と公私ともに仲のいいDF山口が勝ち越しヘッドを決めた。「ヤット(遠藤)が出ずにすんで、休めてよかった。そうやってみんなで助け合っていかないといけない」と胸を張った。

 遠藤は2泊3日の上海遠征からこの日帰国。有力視された年間MVPも受賞できず、右足首と左ふくらはぎ痛も完治していない。静岡・浜松市の宿舎に着いたのが試合の約4時間前。それでも、ベンチ入りした。疲れているのはチームのだれもが分かっていた。開始41秒で先制されたが、前半15分にMF佐々木が同点ミドル弾を突き刺し、後半は途中出場のFW山崎もダメ押しヘッドを決めた。全員の力で大黒柱を温存させた。

 遠藤とともに上海から帰国した西野監督も「彼の体調を上海で確認し、帰国してからも確認した。本人は大丈夫と言ったが、疲労を感じた。使うのは無謀かなと思っていた」と胸をなでおろした。終盤まで同点なら、遠藤の投入も考えていた。だが、その必要はなかった。たくましさを見せたチームに「出たメンバーでいい形をつくってくれた」と感謝した。

 リーグは3位以内が消滅し、来季ACLの出場権獲得へ残された道は天皇杯優勝しかない。アジア王者として、ACL連覇の可能性を閉ざすわけにはいかない。「天皇杯に懸けていない選手は1人もいない。あと(優勝まで)3つだ」と西野監督。固い結束を武器に、G大阪が頂点まで突き進む。【北村泰彦】