<J2:札幌2-0湘南>◇第42節◇27日◇札幌厚別

 コンサドーレ札幌が、昇格争いを演じる4位湘南に2-0で完勝した。FWキリノ(24)が前半28分に先制ゴールを決めると、後半26分にもPKを決め勝利に貢献。守備陣も無失点に抑え、今季初の3戦連続完封勝利を飾った。上位クラブ相手に攻守とも安定したプレーを見せた。今季最長タイとなるホーム7試合不敗と好調をキープ。シーズン終盤で、石崎イズムが浸透していることを証明した。

 札幌が理想的な試合運びで、湘南戦今季3戦目にして初勝利を挙げた。「同じ相手に3回負けるのは許されなかった。選手もそれを理解して集中して闘ってくれた」。エースFWが先制、追加点を奪い守備陣がしっかり守り抜く完ぺきな勝ち点3に、石崎監督も目を細めた。

 前半28分、DF西の右クロスを古田がスルーして最後はファーサイドに駆け込んだキリノが押し込んだ。「古田がいい位置でつぶれてくれたから」。後半26分には、自らゴール前に切り込みファウルを誘発。福岡戦で失敗したPKも、今回は落ち着いてゴール右隅に流し込み、前回昇格した07年のエースFWダビの初年度記録に並ぶ17得点目を挙げた。来季も核として期待されるだけに「うれしい。チームの歴史に残れるよう、もっと頑張りたい」とさらなる進化を誓った。

 リーグ42試合を終え、石崎監督のサッカーを状況に応じて修正できるようにまで浸透度が上がった。この日は芳賀の1ボランチでスタートするも、中盤でのバランスを修正するため上里と芳賀がピッチ上で話し合いダブルボランチに変えた。指揮官は「ミスはあっても、勇気をもって自分たちでやろうという姿勢を感じた」と、選手たちの能動的な対応を評価した。

 若手の戦術理解や成長で、今季終盤になってようやく勝つサッカーの形が出来上がってきた。これを継続するためにも、来季は日本人も大幅な戦力入れ替えはしない。昨オフは期限付き移籍の選手をすべて移籍元に戻すなど、大幅にメンバーを変えたが、矢萩竹美社長(60)は「継続した強化がクラブの方針。土台は大きく変えない」と話した。ポイント補強は行うものの原則、石崎監督が今季、一から育ててきたメンバーが軸になる。

 「3試合失点ゼロで抑えたのは素晴らしいこと。これからも根気よくやっていくことが大事」と指揮官。確実に組み上がってきた石崎サッカー完成のため、残り9試合810分、1分たりとも無駄にはできない。【永野高輔】