コンサドーレ札幌が鬼門攻略にジェスチャー作戦を導入する。31日に天皇杯3回戦でJ1清水と対戦するが、会場のアウトソーシングスタジアム日本平では過去、天皇杯、ナビスコ杯含め6戦6敗と勝ちがない。25日の仙台戦同様、スタンドが近いサッカー専用スタジアムだけに、声だけでなく激しい身ぶりを加えたコミュニケーションで、連係ミスを防ぐ構えだ。

 仙台戦で味わった「12番目の敵」の脅威はジェスチャーでかわす。DF石川は「仙台戦は声が全然通らなかった。清水戦は近い距離の選手にも、身ぶりを使って指示を出せるようにしたい」と言った。ユアテックスタジアムでの一戦は、1万6515人の観衆の地鳴りのような大声援に惑わされ、ミスを連発した。声での連係を阻まれ0-1と敗れただけに、同じ過ちは繰り返さない覚悟だ。

 相手ゴールキックなどでFWや中盤の選手が後ろを向いた瞬間に、GKやDFラインが連続して同じジェスチャーを繰り出す。「いつもより大きめの身ぶりで、早く気付いてもらえるようにしたい」とGK高原は話した。日本代表FW岡崎擁する清水攻撃陣を封じるために、より素早い危機感知能力が求められる。【永野高輔】