J1残留した仙台が来季の監督人事をめぐり迷走していることが5日、分かった。手倉森誠監督(43)と丹治祥庸強化部長(38)の契約を更新せず、98年フランスW杯で日本代表コーチだった小野剛氏(48)を後任監督、前京都監督の加藤久氏(54)を強化責任者のゼネラルマネジャー(GM)とする人事が表面化。これが一部スポンサーや地元有力者主導の人事として紛糾している。

 手倉森監督は今季で3年契約が満了する。手腕を評価した強化部側は続投=契約更新の方針を固めた。だが、フロント上層部は、同監督と丹治部長の契約満了を決めた。これを察知した一部サポーターが抗議。情報漏れと反響に驚いた白幡社長が「時間が欲しい。一両日中に決める」と人事を保留する騒ぎに。

 仙台では08年にもスポンサー主導の監督交代劇が起きている。今回の小野、加藤両氏の人事は、フロントに意見できる宮城県サッカー関係者が「2人の育成手腕に期待して」推薦したと言われる。混乱収束へクラブトップの判断が注目される。