<天皇杯:仙台3-1福岡>◇3回戦◇16日◇ユアスタ

 仙台が伏兵の2ゴールなどで福岡を下した。MF田村直也(26)が前半に今季初得点を含む2点を決める大活躍。度重なるメンバー変更となったチームで、代役が穴を埋めた。仙台は12月17日に4回戦でC大阪と対戦する。

 うれしい誤算だったかもしれない。田村が今季初ゴールを含む2発でチームを救った。前半18分、右CKのクリアボールを柔らかな胸トラップで足元へ収めると、豪快に右足を振り抜き、ゴール右へ突き刺した。味方の祝福を振り切るようにピッチ中央へ走って空中で1回転。着地も決めて“10点満点”の先制弾に右腕を突き上げた。同22分にもFW武藤のスルーパスに抜け出して右足で流し込む。「いぶし銀の活躍をしたい」。そう話していた男とは思えない、ド派手な活躍で声援を独り占めにした。

 故障や代表戦出場の影響で主力5人が先発から外れた試合だった。相手はすでにJ2降格が決まり、天皇杯にすべてを注ぐ福岡。「ここまで来たらみんなどこかしら痛い。でも田村は頑丈。一番球際にいけているし、ぶつけたらおもしろい」。手倉森監督は積極的にくる相手攻撃のつぶし役にと考えていた。当初の代役ボランチ構想から右サイドバックでの先発となったが、体を投げ出す激しいタックルは健在。そして、攻撃面でも結果を出した。公式戦初スタメンとなった武藤はサイドからドリブルで仕掛けまくった。代役が、指揮官の期待を上回る化学反応を示した。

 後半22分に1点を返されたが、同37分には交代出場したばかりのFW中島が、この試合ワンプレー目でいきなりの追加点を決めた。20日に迎える27歳の誕生日を自ら前祝いした田村など、仙台が選手層の厚さを見せつけた。ACLを目指し、次は12月17日、C大阪とぶつかる。【亀山泰宏】