股関節痛で離脱していたJ2札幌DF日高拓磨(30)が24日、昨年9月以来7カ月ぶりに全体練習に完全合流した。半年離脱のハンディも「状態を上げればやれる。1戦でも早く試合に出たい」と28日の次節熊本戦(札幌厚別)での戦列復帰を見据えた。

 いきなり先発に割って入る。本職の右サイドバックは、前節長崎戦まで4戦連続フル出場の小山内が右太もも裏の張りで別メニュー。ほかに趙、上原が出場も、センターバックが本職の趙について財前監督は「サイドでは攻撃参加が物足りないね」と課題を挙げた。上原はFWが本職。右サイドバックで出た3月31日G大阪戦途中で守備に課題を残し、ポジション変更された。日高は昨季チーム2位の3発と攻撃力は十分。体脂肪率7%、心肺機能トップクラスの上下動が戻れば、逆転での定位置奪取は可能だ。

 財前監督も「運動量を見る必要はあるが、紅白戦でアピールをしてくれれば分からないよ」と復調を期待した。離脱中は遠征出発前に若手を集め“見送り隊長”として最前列で仲間を鼓舞。22日まで8日間の大阪ミニ合宿中は「札幌にいるメンバーが暗くならないように」と、声を出して居残り組をもり立ててきた。河合不在を補う精神的支柱にもなれる30歳。しゃべれて走れるDF最年長がギアを上げていく。【永野高輔】