<J1:仙台2-1大宮>◇第11節◇11日◇ユアスタ
これこそ、ベガルタのサッカーだ。仙台がホームで首位大宮に競り勝った。前半7分にFW赤嶺真吾(29)のゴールで先制すると、44分にはFWウイルソン(28)が追加点。後半に1点を返されたが、必死の守備でしのぎ、21戦不敗の相手に土をつけた。前線からのアグレッシブな守備で圧倒し、2トップの決定力で仕留める。ストロングスタイルを取り戻した仙台が、逆襲の5月を突き進む。
今季初のアベック弾。クラブ史上最強の2トップが、いよいよ本領発揮だ。まずは赤嶺。蜂須賀のシュートが流れてきたボールをしっかり収め、左足で決めた。見た目以上に難易度が高い一撃にも「うまく対応して、うまく反転できた」とサラリ。得点に直結するポジショニング、その嗅覚こそエースの真骨頂。「試合を重ねることで感覚は研ぎすまされていく」が持論だけに、量産態勢に入ったと言っていい。ウイルソンの追加点は左サイドを1人で崩した圧巻の個人技。それでも「全員が守備の意識を高くやれていたから、カウンターで2点目が取れた」と殊勝に話すあたりが、優良助っ人らしかった。
昨季27得点をたたき出した2人は、強い信頼関係で結ばれている。もともと赤嶺は、相手センターバックの利き足やプレーの癖を観察して前線から守備をする動きに生かすなど、研究熱心なタイプ。自ら発見した情報や対戦経験に基づくアドバイスを相棒にも惜しみなく提供し、Jリーグへの順応を助けた。積極的にサイドへ開きたがるウイルソンのスタイルについても「自由にやりたいタイプだから」と理解を示し、コンビネーションを高めてきた。
この日は幾度となく相手GKのところまでボールを追い回し、攻撃的守備の先兵としても存在感を発揮。手倉森監督からも「出し惜しみせずにやってくれた」とねぎらいの言葉が出た。首位を独走していた大宮をストップし、今季初のリーグ戦連勝。指揮官は「何としても、来年ACLに出たい。そのためにはタイトルを取らなければいけないし、(1次リーグ敗退の)悔しさを晴らすために勝ち続けなければいけない」と力強い。覚醒した2トップが、チームを確かな上昇気流に乗せた。【亀山泰宏】



