<J1:浦和1-1甲府>◇第26節◇21日◇埼玉

 限りなく負けに近い引き分けだった。予定のロスタイム5分が過ぎた後半51分。同点ゴールを決められると、浦和の選手はうなだれるしかなかった。勝てば3年5カ月ぶりに首位に立つ可能性もあったが、得点はMF阿部のPKによる1点のみ。ラストプレーの直前で追い付かれた。

 ペトロビッチ監督(55)は「ギシ(山岸)は素晴らしいセーブを見せたが、チャンスらしいチャンスはなかった。引いた守備を突破するのは簡単ではない。まだ8試合ある」と語った。シュート数は、甲府の10本を下回る7本。今週の紅白戦では引いた相手を想定した練習を繰り返したが、崩す場面はなかった。攻撃面で手詰まりになり、PKで1点を奪ってからは、守りを固めたが防戦一方になった。

 ベテラン勢の奮闘も、白星にはつながらなかった。リーグ戦では11年7月の甲府戦以来、2年2カ月ぶりに先発した35歳のGK山岸範宏が好セーブを連発。「1-0で終わっていれば満足はしないまでも、結果に納得はできたと思う」と話した。出番がない時も、腐らなかった。「チームのために振る舞うことが、自分のためでもある。当然、人間なので感情の起伏はあるけど」と心の中に立つさざ波はしまい込んで臨んだが、白星は逃げていった。

 広島が勝ったことで、勝ち点47で並ばれ得失点差で3位に転落。山岸は「まだまだ上へ行けるチャンスはある」と言った。残り8試合、負けられない試合が続く。【高橋悟史】